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長谷川 登; 錦野 将元; 富田 卓朗*; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 江山 剛史*; 柿本 直也*; 井筒 類*; 南 康夫*; 馬場 基芳*; et al.
X-Ray Lasers and Coherent X-Ray Sources; Development and Applications XI (Proceedings of SPIE, Vol.9589), p.95890A_1 - 95890A_8, 2015/09
被引用回数:1 パーセンタイル:55.4(Optics)フェムト秒レーザーポンプ・軟X線レーザープローブ計測法を開発し、フェムト秒レーザーアブレーション過程の観測を開始している。レーザーアブレーション過程は、初期過程における変化が高速(~ピコ秒)である反面、粒子が飛散する過程はマイクロ秒程度と長い時間をかけて行われる。我々は、この様な現象を同一の装置で観測するため、ポンプ光とプローブ光を異なる発振器で発生させることで両者の遅延時間を数ピコ秒の時間精度を保ちつつ、マイクロ秒以上の幅広い時間に対応させた。今回は本システムを用いることで、金属のフェムト秒レーザーアブレーション過程において、その初期(数ピコ秒)に金属表面から剥離した薄膜が、マイクロ秒程度まで膜としての形状を保持したまま膨張することを新たに見いだした。
Tai, R.; 並河 一道; 澤田 昭勝*; 岸本 牧; 田中 桃子; Lu, P.*; 永島 圭介; 圓山 裕*; 安藤 正海*
Physical Review Letters, 93(8), p.087601_1 - 087601_4, 2004/08
被引用回数:76 パーセンタイル:89.42(Physics, Multidisciplinary)チタン酸バリウムのフェロ相とパラ相に存在する分極クラスターをピコ秒X線レーザーを用いたスペックル計測法を用いて、世界で初めて観測しその特性を調べることに成功した。これらの動的に変化する分極クラスターは結晶温度がキュリー温度(Tc)に近づくにつれて現れる。そしてその分極クラスターの間隔は温度とともにリニアに増加する。ところがその平均サイズはほとんど変化しない。分極はキュリー温度より約5度低い温度点で最大値を示す。分極クラスターの短距離相関強度は、結晶温度がキュリー温度に向かって減少していくにつれて、(T-Tc)0.410.02の関係をもって変化する。
長谷川 登; 錦野 将元; 河内 哲哉; 山極 満; 富田 卓朗*; 末元 徹; 大西 直文*; 伊藤 篤史*; 馬場 基芳*; 南 康夫*
no journal, ,
フェムト秒レーザーアブレーションは微細加工の新たな手法として応用研究が盛んに行われているが、適切な観測手段が乏しく、そのプロセスは未だ明らかにされていない。我々は、フェムト秒レーザーポンプ・ピコ秒軟X線レーザープローブシステムを構築し、軟X線干渉計測、反射率計測を組み合わせる事で、レーザー照射の数ピコ秒後から1マイクロ秒後における金の表面のナノメートルオーダーの形状の時間変化を詳細に観測することに成功した。本結果は、フェムト秒レーザーアブレーションの初期過程からクレーターの形成までの現象を同一の実験条件下で計測した初めての計測例である。